和室が寒い原因は「下地」にあった!劇的に改善する3つの冷気対策NJK BLOG

2022.05.20
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和室が寒い原因は「下地」にあった!劇的に改善する3つの冷気対策

【切り抜き】和室が寒い原因についてまとめ!予防と対策を解説!
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こんにちは、日本住環境 広報部(イエのサプリ編集部)です。
このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。
これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。


い草の香る落ち着いた和室を、新築に取り入れたいと検討する人は多くいます。

しかし、和室をつくったものの「畳が冷たい」「和室が寒い」と後悔する話も珍しくありません。

断熱材をいれているにも関わらず、和室が寒くなるのはなぜなのでしょうか?

今回のブログでは、新築に和室を検討している人やすでに家の和室が寒くて困っている人に対し、和室が寒くなる原因や冷気がどこからきているのか、和室の冷気対策について紹介します。

※イエのサプリ編集部では、リカバリーを推奨しているわけではありません。リカバリーをする際は専門家に相談の元、自己責任で実施してください。



目次  [表示させる]

築でも和室が寒い原因!冷気はどこからくるの?

断熱材が厚くてもスキマがあったり、窓性能が悪かったりすると暖かい部屋にはなりません。ここでは、和室の冷気はどこからきているのか、主な原因について紹介します。

地にできている段差のスキマから

「和室に布団を敷いて寝ようとすると、寒くて眠れない」「畳の下から冷気を感じる」このような下からくる寒さは、下地にできている段差のスキマが原因かもしれません。

一般的な和室の下地は、畳を敷いてもフローリングとの間に段差ができないように、少し低めにつくられています。


▲フローリングと畳の厚さに差があるため、和室の入口に段差のないバリアフリーな家では、下地が下げてつくられている。

下地が下がることでできた横の隅には気密処理が必要ですが、処理されずあいたままになっている家がほとんどです。

引き渡し前に畳が敷かれてスキマは隠れますが、塞がったわけではありません。実際に下地のスキマが塞がれていない和室を熱画像で見てみると、はっきり端の方だけ青くなっているのがわかります

和室 畳が寒い 段差と剛床のつなぎ目に冷気
▲段差部分と剛床のつなぎ目部分が冷えており、そこから畳と畳の間に冷気が流れていることがわかる。

下の写真の和室には10㎜くらいのスキマがあいており、そこから冷たい空気が24時間常に入ってきていました。

青と緑で埋め尽くされている熱画像からも、かなり寒い和室であることがわかります。

寒い和室の例 畳が冷たい
▲年末に撮影された和室。室内なのに3℃前後の場所が多い!

暖房をつけても和室が寒い、布団を敷いても畳の冷たさが伝わり眠れない場合、一度畳をはずしてもらい下地の気密処理がどうなっているのか、確認してみましょう。

地以外のスキマから

下地以外にも、寒い和室では様々な場所にスキマがあいている可能性があります。

例えば、床や壁、壁と天井などの構造材の接合部分は、気密層の連続性が途切れてスキマができやすい場所の1つです。

また、配管や配線が通るスイッチやコンセント、ダウンライトのまわりなども壁や気密層に穴をあけるため、しっかり処理されていないとそのままスキマになってしまいます。

室にある性能の悪い窓から

和室の窓際が寒い場合、窓性能の悪さが原因かもしれません。

窓などの開口部は、家の中で熱の流失が最も多い場所になっています。

和室の開口部からの熱流出の割合
(出典:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会

特にアルミサッシや単板ガラスの窓は、樹脂サッシや複層ガラスが使用された窓よりも断熱性能が大幅に下がります。

断熱性能の悪い窓際では、空気が冷やされ足元に流れてくるコールドドラフトという現象が発生し、足元や畳をキンキンに冷やします。

エアコンをつけても窓際が寒い、窓がよく結露する和室では、窓の性能を見直す必要があるかもしれません。

【もっと詳しく知りたい方はコチラ】高気密高断熱も無意味?窓の劣化事例に学ぶ、窓の選び方と基礎知識【Q&A】

い和室を暖かい和室にする3つの冷気対策

寒い和室を暖かい和室に変えるには、寒さの原因を見つけそれに応じた冷気対策が必要です。具体的にどのような対策をすればいいのでしょうか。

をはずして気密テープでスキマを埋めていく

畳から冷気を感じる場合、工務店に相談し畳をはずして下地を確認しましょう。

気密処理されておらず、スキマがそのままになっているのであれば目張りや気密テープを使ってスキマを埋めていきます。

和室の冷気対策

工務店によっては「畳の下にスキマがあることで換気や湿気をためないようにしている」と畳の下にはスキマはあった方がいいという話をされることもあります。

しかし、スキマを放置するのはおすすめできません。夏は湿った空気が下地のスキマを通って移動し、畳に結露やカビができる原因になるからです。

畳の下にはスキマがあった方がいいと言われても、埋めてもらうようにしましょう。

【もっと詳しく知りたい方はコチラ】【和室の気密】畳の下のスキマは不要?掘りゴタツと小上がり和室は気密取れる?【Q&A】

流止めや気密用のコンセントボックスなどで気密性を高める

畳以外にも床や壁、壁と天井などの構造材の接合部分から冷気を感じる場合、断熱材や乾燥木材などで気流止めする必要があります

具体的な方法や注意点については動画を参考にしてみてください。

【DIY】気流止めって自力でできる?住んだ後の補修ポイントを解説!【Q&A】


コンセントやスイッチについては、気密用のスイッチボックスなどを利用して配線部分にスキマができないような対応が必要です。

まずは工務店に今どのような気密処理がされているのか、設置してもらうことはできるのか確認してみてください。

に内窓をつける

窓性能が悪いからといって窓を変えようとすると、大工事になったり多くの費用がかかってしまったりします。

できるだけ手頃に窓の冷気対策をしたい場合、インナーサッシなど内窓の設置がおすすめです。

内窓 冷気対策

断熱性能の高い内窓をつけることで窓と窓の間に空気の層ができ、熱の流失やコールドドラフトを防いでくれます

和紙のようなガラスや和テイストの内窓もあり、和室の雰囲気を壊さずに断熱性能を上げることができます。

泡緩衝材(プチプチ)を窓に貼るのは有効?

窓に気泡緩衝材(プチプチ)を付けくると断熱効果があって暖かい」という話もよく耳にします。

気泡緩衝材は中空になっているため、ある程度の断熱効果はあります。しかし、あくまで緩衝材なのでコールドドラフトを完全に遮断することはできません

また、使い捨てになるので貼ったり剥したりする手間やゴミが増えるので、長期間の使用はおすすめしません。

カーテンも同様です。いくら長くしても密閉しているわけではないので、コールドドラフトを完全に遮断して寒さ問題を根本的に解決することはできません。

【DIY】100均のパッキンで気密性は上がる?冷気対策はプチプチでOK?【Q&A】

室の冷気対策をする際の注意点

最近ではYouTubeなどの見本が多いため、自分で勉強してリカバリーする人も珍しくありません。しかし、日常的に建築に携わっていない人は少し注意が必要です。

ここでは、リカバリーする前に注意してほしい2つのことについて紹介します。

カバリーする前に工務店などに相談する

冷気対策としてリカバリーする前に必ず工務店へ「和室の冷気をどうにかしたい、対処してほしい」と相談してみましょう。

スキマを埋めるように説明してきましたが、家の中には換気用の給排気口や通気層の出入口など埋めてはいけないスキマもあります

それを間違って埋めてしまうと家に不具合が発生しますし、リカバリーによって発生した不具合には保証が適用されないこともあります。

なので、リカバリーをする前に工務店が対応してくれそうか、保証がどのような内容になっているかについて必ず確認しましょう。

材は100円ショップのものではなく専用のものを購入する

パッキンなど家のリカバリーに使う部材は、100円ショップで取り扱っていることもありますが、利用はおすすめしていません

というのも100円ショップで販売されているものは住宅専用の部材ではないため、国土交通省が設けている部材に対する基準をクリアできる性能でつくられていないからです。

使う場所によってはすぐに劣化したりすぐカビが生えてしまったりして、何度も修復しなければいけなくなるかもしれません。

一方でメーカーが販売する専用部材は、防水や耐久などの試験が行われ基準をクリアするようにつくられているため、安心して長期間使用することができます。

専用部材を購入する際は、メーカーからどこにどう使えばいいのかアドバイスを受けながら選ぶことをおすすめします

とめ

新築でも寒い和室の原因は「下地」にあるかもしれません。

和室を暖かくしたい、冷気対策をしたいという方は、まず下地がどのように処理されているのか確認してみてください。

自分でリカバリーする際は、家の不具合を起こさないように必ず工務店へ相談しましょう。

また、安くすませようと代替品を使わず、メーカーから専用の部材を購入することをおすすめします。

 

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