換気の種類を比較しながら解説!ダクト式とダクトレスはどっちがおすすめ?NJK BLOG

2021.10.19
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換気の種類を比較しながら解説!ダクト式とダクトレスはどっちがおすすめ?


24時間換気マスターへの道!換気の種類をおさらいしよう

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こんにちは、日本住環境 広報部(イエのサプリ編集部)です。

このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。

これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。



家を建てる際、24時間換気の導入が義務づけられていますが、どの種類の換気システムをつけるかまでは指定されていません。

なので、注文住宅であればどのような換気システムをつけるかまで考えることになります。

しかし、換気システムと一言でいっても、給排気の方法からダクトのありなし、ファンは何を使うのかなど事前知識がないと迷ってしまうでしょう。

今回、換気システムやファンの種類、ダクトレス・ダクト式どちらがいいのかなどを比較しながら、換気システムを決める際に知っておきたい知識を一歩踏み込んで解説していきます。


目次  [表示させる]

気システムの4つの種類と特徴

換気システムは大きく4つの種類に分類されます。

 

第1種

第2種

第3種

第4種

名称

(別名)

強制給排気型

(熱交換型)

強制給気型

(自然排気型)

強制排気型

(自然給気型)

自然給排気型

(パッシブ換気型)

給気

機械

機械

自然

自然

排気

機械

自然

機械

自然

メリット

安定的な換気が行なえる

ホコリなどの汚れが入りにくい

電気代、コストが安い

電気代や稼働音が発生しない

デメリット

電気代やイニシャルコストがかかる

気密性が低い家だと結露を招く

気密性能が低い家だと換気が上手くいかない

換気量の計算が困難

 

1種換気システムの特徴

第1種換気の特徴とメリット
第1種換気は、機械で強制的に給排気する換気システムです。

給排気を機械でコントロールするため、外の環境に影響されず他の換気システムと比較して安定的な換気が行えます。

また、第1種換気に熱交換器を設置すれば、排気する際に室内で発生した熱を給気した空気に移動させることができます。換気しても室内温度を一定に保てるのが第1種熱交換型換気の魅力です。

一方で、第1種換気は給排気のどちらにも機械をつかうため、コストが1番大きいというデメリットもあります。イニシャルコストもかかりますが、メンテナンスの回数が多く、消費電力が大きいためランニングコストも含めて設置を検討しないと後々負担になってしまうでしょう。

2種換気システムの特徴

第2換気システムの特徴とメリット
第2種換気は、機械で強制的に給気し自然排気する換気システムです。

強制的に給気し室内の気圧を外よりも高くすると、空気は外に出ようと動きます。第2種換気はこの原理を利用して、ドアをあけた時に室中へホコリなどが入ってこないようにつくられた換気システムです。一般的に、クリーンルームや病院などで利用されています。

ただ、自然の力だけでは水蒸気を排気しきれず結露しやすいことなどから住宅にはあまり設置されません。

3種換気システムの特徴

第3換気システムの特徴とメリット
第3種換気は第2種換気と反対で、自然に給気して排気のみ機械を使う換気システムです。

強制排気によって室内の気圧を外気よりも低くすることで、家の中に入ろうとする空気の動きを利用し、排気した分の空気を給気していく仕組みになっています。

第3種換気の最大のメリットは、第1種換気と比較して圧倒的にコストが抑えられメンテナンスが簡単なところです。消費電力が少なく、24時間使っても月々の電気代はメーカーによって多少前後しますが数百円程度でおさまります。

第3種換気のデメリットは熱交換器をつけられないため、外気が直接入ってくることです。給気は非常に緩やかな速度で行われ、室内が急激に寒くなったり暑くなったりすることはありませんが、給気口の形状や位置によっては温度の差を感じてしまうときがあるかもしれません。

4種換気システムの特徴

第4換気システムの特徴とメリット
第4種換気は、給排気を空気の温度差で生じた圧力のみで行う換気システムで、パッシブ換気(自然換気)とも呼ばれています。

暖まった空気が上から逃げようとする動きを利用し、天井付近に煙突のような排気口をつくり、低い位置から空気を給気する仕組みです。

電気代もかからず、機械のメンテナンスも必要ない魅力的な換気システムですが、建築基準法の改正で、必要換気量をとれる換気システムの導入とその数値をまとめた書類の提出が義務になったことにより、選べなくなりました

第4種換気は自然の力で給排気するため換気量を計算するのが非常に難しくなったからです。

そのため実際の建築基準法の中では、第1種換気か第3種換気を選ぶことになります。

クト式とダクトレスの換気システムはどちらがおすすめ?

ダクトレス 第1種換気

第1種換気や第3種換気を設置する場合、ダクト式かダクトレスどちらにするかを選べます

どちらにもメリット・デメリットがあり、生活様式や希望によってピッタリなものを選択することが重要です。

ここでは、ダクト式とダクトレスのメリット・デメリットやおすすめについて紹介します。

クト式とダクトレスのメリット・デメリット

クト式のメリット・デメリット

ダクト式・ダクトレスのおすすめ

ダクト式のメリットは、狙った場所の換気ができ、換気経路を設計しやすいことです

例えば、外に面していない物置部屋でもダクト式であれば換気できます。

また、ダクトによって換気経路をしっかり設計できるため、換気量のコントロールや換気できているか確認しやすいのも、必要換気量をしっかりとるためにとても有利です。

ダクト式の最大のデメリットは、ダクト内のメンテナンスです。特に第1種換気システムでは給気した空気がダクトを通るため、メンテナンスを怠るとカビやホコリを含んだ空気が室内に拡散されることもあります。

実際に長期間放置された第1種換気の給気用のダクトの内側に、カビやホコリ、蜘蛛の巣までできていたケースもあります。


配管ダクト

シックハウス症候群やアレルギーなどの原因にもなりますし、換気量にも影響が出ます。メンテナンス方法はメーカーによって違いますが、業者に依頼する必要も出てくるため、手間になってしまうでしょう。

クトレスのメリット・デメリット

ダクト式・ダクトレスのおすすめ

ダクトレスのメリットはイニシャルコストが安いことと、ダクトのメンテナンスにかかる手間やダクトを這わせた場合に発生する様々なリスク(カビや結露)を回避できることです。

デメリットはダクトがない分、家全体の換気ができているか判断しづらいことです。あらかじめ換気設計をしていても、ダクト式と違い空気がどこを通っているのかわかりづらいので、実は局所換気のように一部分しか換気できていなかったというリスクもゼロではありません。

クト式とダクトレスどっちがおすすめ?

ダクト式とダクトレスどちらがおすすめかは、住まい方や考え方で大きく変わり、専門家の中でも意見が割れます。

例えば、省エネを第1に考えるのであれば、ダクト式第3種換気がおすすめです。冷たい空気を入れたくないのであれば、ダクト式・ダクトレス第1種換気がおすすめになります。

家を建てる前にできるだけ情報を集め、工務店と話し合った上で納得のいく換気システムを決めることをおすすめします

工務店になにをどう聞いたらいいのかについては、動画で詳しく紹介しています。ぜひ、こちらもあわせて視聴してみてください。


【保存版】新築住宅で換気システムを決めるときは何を聞いたらいい?【Q&A】

気ファンの種類と特徴

換気システムを構成する換気ファンにも種類があります。それぞれの名前やどのような特徴があるのかについてもみていきましょう。

ファンの種類、比較一覧表


特徴

プロペラファン

・安価でメンテナンスが簡単にできる。
・強風時に空気が逆流することがある。
・トイレやお風呂などに設置されている。

シロッコファン

・パワーが強く、強風時にも空気が逆流しづらい。
・ダクト式の換気に使われることが多い。
・キッチンフードなどに使われている。

高静圧プロペラファン

一般的なプロペラファンより送風のパワーが強い。

ターボファン

送風のパワーが強く、シロッコファン以上になることもある。

 

一般的な家では、主にプロペラファンかシロッコファンが利用されています。

ダクトレスではプロペラファンを使って室内換気を行うケースが多いのですが、パワーが弱く強風時に止まってしまったり、空気が逆流したりして、換気不足や結露・カビを招く原因をつくってしまう可能性があります。

ダクトレスを検討している場合は、デメリットやリスクもよく工務店に確認するようにしましょう。

とめ|どの換気システムにするか迷った人は…

少しマニアックでしたが、換気システムの種類や特徴について理解が深まったでしょうか。

このように換気システムからファンまで種類が多いと、特徴がわかっても実際に設置しようと思ったときに、迷ってしまう人も多いと思います。

換気は目に見えませんが、そこに住む人と家の健康を守るために、非常に重要な設備です。住まい方や地域の環境、予算の兼ね合いなどを考慮して工務店とよく話し合って決めることをおすすめします。

工務店に換気システムをすすめられた場合、「なぜその換気システムがおすすめなのか?」についても良く確認してみてください。

 

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